やじうまの杜
Windows 10 21H1の準備? 先週あたりからこっそり配布されている「KB4023057」ってなんぞ?
次期機能アップデートに備えて未然にトラブルの種を摘むパッチ
2021年2月26日 12:49
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
先週あたりから「KB4023057」というWindows更新プログラムが「Windows 10」の一部バージョンに配信されています。“Windows Update”で一瞬だけ現れて消えたり、適用したパッチの履歴を観たらいつの間にかいたりして、気になっていた人もいるのではないでしょうか。
サポートページによると、この更新プログラムには“Windows 10のWindows Update Service コンポーネントに対する安定性の改善”が含まれているのだそうです(エンタープライズ環境向けでは必要ない)。ちょっとよくわかりにくい説明ですが、要するに次期機能アップデート“Windows 10 バージョン 21H1”に備え、トラブルを未然に防ぐためにいろいろやってくれるもののようです。
- 問題が検出された場合にネットワーク設定のリセットを試行
- 更新プログラムのインストールを妨げる可能性のあるレジストリキーを消去
- 利用中のWindows 10に対する更新プログラムの適用可能性を判断するコンポーネントが無効または破損している場合、コンポーネントを修復
- 重要な更新プログラムをインストールするのに十分なディスクの空き領域を確保するため、ユーザープロファイルフォルダー(%USERPROFILE%)内のファイルを圧縮
- 更新プログラムの正常なインストールを妨げる可能性がある場合に“Windows Update”のデータベースをリセット(更新履歴が消去されることがある)
レジストリやWindowsサービスをいじったりしていなければ、このパッチで影響を受けることはあまりなさそうですが、ディスクの空き容量不足だけは一般的な利用の範囲内でも十分あり得そうです。ユーザーフォルダーが圧縮されたことは、「エクスプローラー」でファイルを閲覧したときに2つの向かい合った青い矢印が表示されることでわかります。OSのアップグレードが完了すれば圧縮は自動で解除されるので、とくに問題となることはないでしょう。
もし、このような矢印アイコンが表示された場合は、OSに標準搭載されているディスク空き容量の診断・解放ツール“ストレージ センサー”を利用して、空き領域を増やしておくことをお勧めします。また、可能であればローカルストレージ(HDD/SSD)を増設したり、NASやクラウドにファイルを退避させておく方がよいでしょう。